Topic 83. 目も夏バテする⁉原因を知ってきちんと目を守ろう!
目の夏バテ!?原因は強い日差しと紫外線
目は外部にさらされている唯一の臓器で、太陽光や紫外線の影響を直接受けやすい部分です。紫外線は肌に日焼けを起こすだけではなく、目に入ることで、目の表面にある角膜や目の奥の網膜に炎症を引き起こしたり、目の病気につながるようなダメージを与える可能性があります。
紫外線とは、太陽から発せられている光線です。目に見える光のなかで最も波長が短いのは「紫色の光」ですが、紫外線はその紫色の光よりも短い波長の光線です。日本人を含むアジア人は、欧米人と比べると1.66倍も目から紫外線を浴びやすいという研究結果もあります。
日本人は欧米人に比べて顔の彫りが浅く、様々な角度から光が侵入しやすいからです[1]。私たちの目に届く太陽の光には、太陽から直接地上に降り注ぐ「直射光」、地表面で反射した「反射光」、空気中の酸素などの分子にあたり進行方向が変化する「散乱光」の3種類があります。私たちの目は様々な角度から紫外線にさらされているため、全方位からの予防が重要です。
紫外線とは、太陽から発せられている光線です。目に見える光のなかで最も波長が短いのは「紫色の光」ですが、紫外線はその紫色の光よりも短い波長の光線です。日本人を含むアジア人は、欧米人と比べると1.66倍も目から紫外線を浴びやすいという研究結果もあります。
日本人は欧米人に比べて顔の彫りが浅く、様々な角度から光が侵入しやすいからです[1]。私たちの目に届く太陽の光には、太陽から直接地上に降り注ぐ「直射光」、地表面で反射した「反射光」、空気中の酸素などの分子にあたり進行方向が変化する「散乱光」の3種類があります。私たちの目は様々な角度から紫外線にさらされているため、全方位からの予防が重要です。
最近の研究では、紫外線によって角膜に充血や炎症などのダメージが起こると、それがストレスとなって肌が日焼けする可能性も提唱されています。また、紫外線が原因と考えられている目の病気には、白内障や加齢黄斑変性などがあります。これらの病気は視力低下につながる大変な病気です。紫外線の影響は蓄積されるといわれているため、夏こそ目を守る工夫が大切なのです。
「目の夏バテ」は「目の疲れ」。そのわけは?
紫外線によって、目は様々な悪影響を受けますが、それがどうして目の疲れにつながってしまうのでしょうか。実は、目が見えづらくなると目の疲れにつながるといわれています。
紫外線によって角膜に障害が起こると、充血やまぶしさ、目の痛みを感じることがあります。これらは、眼科で点眼薬をもらったり、目を適切に休ませることで回復させることはできますが、目にとっては大きなストレスになります。特にまぶしさなどがあると見えづらく感じます。
また、紫外線が原因の一つとされている加齢黄斑変性や白内障も、初期症状は、ものがぼやけて見える、歪んで見える、といった見えづらさから始まります。見えづらいのに頑張って見ようとすることで目の疲れを感じるのです。
さらに、屋外だと暑いし、紫外線も強いし…といって、エアコンの効いた屋内にずっといるのも目にとっては過酷な環境です。エアコンで温度管理された環境は熱中症の予防などのためには有効とされていますが、空気が乾燥するため目にとっては過酷です。
エアコンによって空気が乾燥すると、目の表面にある涙が蒸発しやすく、ドライアイの症状を強く感じることがあります。ドライアイの人は視界がかすんだり、ぼやけたり、まぶしさを感じることが特徴です。これらも見えづらさを感じる原因のため、目の疲れにつながります。
これらがきっかけになって起こる目の疲れを「目の夏バテ」と呼んでいます。
紫外線によって角膜に障害が起こると、充血やまぶしさ、目の痛みを感じることがあります。これらは、眼科で点眼薬をもらったり、目を適切に休ませることで回復させることはできますが、目にとっては大きなストレスになります。特にまぶしさなどがあると見えづらく感じます。
また、紫外線が原因の一つとされている加齢黄斑変性や白内障も、初期症状は、ものがぼやけて見える、歪んで見える、といった見えづらさから始まります。見えづらいのに頑張って見ようとすることで目の疲れを感じるのです。
さらに、屋外だと暑いし、紫外線も強いし…といって、エアコンの効いた屋内にずっといるのも目にとっては過酷な環境です。エアコンで温度管理された環境は熱中症の予防などのためには有効とされていますが、空気が乾燥するため目にとっては過酷です。
エアコンによって空気が乾燥すると、目の表面にある涙が蒸発しやすく、ドライアイの症状を強く感じることがあります。ドライアイの人は視界がかすんだり、ぼやけたり、まぶしさを感じることが特徴です。これらも見えづらさを感じる原因のため、目の疲れにつながります。
これらがきっかけになって起こる目の疲れを「目の夏バテ」と呼んでいます。
目の夏バテ対策 ~紫外線ダメージを外からブロック~
目に届く紫外線は、日傘やサングラスでガードをして対策しましょう。日傘を選ぶときは、内側の色も大事です。足元から照り返してくる紫外線対策のために、傘の内側が黒や紺色のものを選びましょう。
サングラスを選ぶ際は、レンズの「色」ではなく「紫外線カット加工」かどうかが大事。紫外線はサングラスの横や上の隙間からも入ってくるので、顔の形にあったものを選びましょう。
また、レンズの色は濃いものよりも薄いものを選びましょう。濃い色のレンズを選ぶと瞳孔が開いてしまい、網膜まで届く光の量が増える可能性があります。
太陽が高い位置にある場合はつばのある帽子を被ることで、目に入る紫外線を20%ほど減らすことができます[2]。
サングラスを選ぶ際は、レンズの「色」ではなく「紫外線カット加工」かどうかが大事。紫外線はサングラスの横や上の隙間からも入ってくるので、顔の形にあったものを選びましょう。
また、レンズの色は濃いものよりも薄いものを選びましょう。濃い色のレンズを選ぶと瞳孔が開いてしまい、網膜まで届く光の量が増える可能性があります。
太陽が高い位置にある場合はつばのある帽子を被ることで、目に入る紫外線を20%ほど減らすことができます[2]。
目の夏バテ対策 ~紫外線ダメージを内からブロック~
体の内側から目を守る力を高めるには、「ルテイン」の摂取が良いとされています。ルテインとは、「カロテノイド」に分類される抗酸化作用を持つ成分。抗酸化作用とは、体内で発生した活性酸素を抑制する力のことです。
ルテインはもともと私たちの体内に存在しています。主に目の中の黄斑や水晶体、皮膚に存在しています。体内のルテインの量が多い人は、紫外線などの外的刺激から目を守る力が強いといわれており、白内障リスクの低下[3]や、加齢黄斑変性の予防[4]につながる可能性があります。しかし、ルテインは体内では作ることができないうえに、年齢とともに減少してしまいます。
ルテインは緑黄色野菜に多く含まれているため、にんじんやほうれんそう、ブロッコリー、パプリカなどの色の濃い野菜を食事に取り入れましょう。目の健康維持のためには、ルテインは1日6mg以上摂取することが推奨されています[5]。しかし、食事からは平均1.5mg程度しか摂れていません[6]。毎日の健康維持に必要な量を摂るためには、サプリメントの活用もおすすめです。
ルテインはもともと私たちの体内に存在しています。主に目の中の黄斑や水晶体、皮膚に存在しています。体内のルテインの量が多い人は、紫外線などの外的刺激から目を守る力が強いといわれており、白内障リスクの低下[3]や、加齢黄斑変性の予防[4]につながる可能性があります。しかし、ルテインは体内では作ることができないうえに、年齢とともに減少してしまいます。
ルテインは緑黄色野菜に多く含まれているため、にんじんやほうれんそう、ブロッコリー、パプリカなどの色の濃い野菜を食事に取り入れましょう。目の健康維持のためには、ルテインは1日6mg以上摂取することが推奨されています[5]。しかし、食事からは平均1.5mg程度しか摂れていません[6]。毎日の健康維持に必要な量を摂るためには、サプリメントの活用もおすすめです。
目の夏バテは目の疲れによるもの。目の疲労感の軽減に良い成分として、ビルベリーのアントシアニンが有名。ビルベリーのアントシアニンは、長時間のパソコンやスマホ操作によって起こる目の疲れに対する有用性が確認されています[7]。
さいごに
夏は体をバテさせるだけでなく、意外にも目に悪影響を及ぼすようです。目の疲れはひどくなるまでなかなか自覚しにくいかも。自覚症状がなくても正しい対策を取り、目の夏バテを防ぎましょう。
※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。
【参考】
[1]参天製薬プレスリリース
[2]環境省「紫外線環境保健マニュアル 2020」
[3]小泉次郎 他 食品中のカロテノイド類 農業および園芸 2017, 92(10), 875-880.
[4]橋本正史 機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠 ファルマシア 2016, 52, 6, 534-538.
[5]Agnieszka et al., Rocz Panstw Zakl Hig, 2015; 66(1):55-60.
[6]Nagai N. et al., Retina, 2015; 35(4):820-826.
[7]Ozawa Y. et al., Journal of Nutrition, Health and Aging, 2015; 19: 548-554.
※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。
【参考】
[1]参天製薬プレスリリース
[2]環境省「紫外線環境保健マニュアル 2020」
[3]小泉次郎 他 食品中のカロテノイド類 農業および園芸 2017, 92(10), 875-880.
[4]橋本正史 機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠 ファルマシア 2016, 52, 6, 534-538.
[5]Agnieszka et al., Rocz Panstw Zakl Hig, 2015; 66(1):55-60.
[6]Nagai N. et al., Retina, 2015; 35(4):820-826.
[7]Ozawa Y. et al., Journal of Nutrition, Health and Aging, 2015; 19: 548-554.