グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



HOME >  各商品のご紹介 >  Topics >  Topic 82. 【医師監修】ビルベリーが目にいい、はウソだった?!視力回復効果の真偽を徹底解説

Topic 82. 【医師監修】ビルベリーが目にいい、はウソだった?!視力回復効果の真偽を徹底解説


【医師監修】ビルベリーが目にいい、はウソだった?!視力回復効果の真偽を徹底解説

テレビ、スマホ、タブレット、パソコンなど…

現代はさまざまな電子機器が急速に普及したことにより、非常に便利な時代になりました。

しかし、この素晴らしいテクノロジーはメリットだけでなく、デメリットももたらしました。

それはズバリ、「(遠方)視力の低下」
いわゆる「近視」です。

現在、視力の低下は世界中において深刻化しており、すでに世界人口の1/3は近視だと言われています。

では、一体どうすれば視力低下を防ぐことができるのでしょうか?

巷では、さまざまな視力回復法が存在していますよね。

特に有名なのは「ビルベリー(ブリーベリー)が目にいい」という噂。

アントシアニンという成分が目に良いということで未だに大人気ですが、本当に視力回復効果はあるのでしょうか?

そこで本日は、日本眼科学会認定の眼科専門医監修のもと、視力低下の原因と対策について解説してまいりたいと思います。

世界中で視力低下が急速に進んでる?!
現在、世界中において視力の低下はすさまじい勢いて進んでいます。

2012年の調査データにおける近視人口は、14億4000万人でしたが、約30年後の2050年には、世界人口の約半数となる47億5800万人にまで達すると推測されています。

特に、日本を含めた東アジアではこの傾向が顕著に表れています。

中国、香港、台湾、韓国、シンガポールでは、1950年代から2010年までの60年間で、20代以下の近視人口がなんと4倍にも増加。

1950年代は全体の20~30%だった10代の近視人口が、約80%にまでおよんでいるのです。

( 参照元:https://healthcare.jins.com/memamoru/article/1-2.html
視力の低下の原因は、「〇〇〇」!

では、なぜ一体こんなに急速に近視が進んでいるのでしょうか。

主な要因として挙げられるのは、やはり「デジタルデバイスの普及≒近くを見る時間の増加」です。

テレビ、パソコン、携帯電話 etc...

20世紀から21世紀にかけ、めまぐるしい勢いでデジタル機器が進化・普及してきました。

その中でも特に視力に影響を与えていると考えられるのが「スマートフォン」

ここ10年間で、スマホの普及率は急速に増加していますが、その影響で視力の低下に拍車がかかっていると考えられます。

なぜなら、四六時中近くを見ることになり、ピント調節筋が常に緊張した状態になってしまうからです。
ビルベリーは視力回復に効果的?

では、一度進んでしまった近視は、回復することがあるのでしょうか?

近視で悩んでいる方の中には

視力回復のためにビルベリーのサプリを飲んでいる

という方も少なくないのでは?

この「ビルベリーは目に良い」という話は、きっと誰しも一度は聞いたことがありますよね。

では、ビルベリーのサプリを飲むことで、本当に視力回復することはあるのでしょうか?
近視のタイプは2種類ある?
実は、近視には大きく分けて2つの種類があることをご存知でしたか?

「仮性近視」「軸性近視」と呼ばれるものです。

まずはそれぞれの特徴について見ていきましょう。
近視のタイプ(1)仮性近視

まず挙げられるのが「仮性近視」と呼ばれるものです。

近くのものを見続けていると、ピントを調節する筋肉である「毛様体筋」が疲れて凝り固まってしまいます。

すると、ピントが近くに固定された状態で固まってしまうので、遠くが見えない状態、つまり近視になってしまいます。

ピントの調節がうまくいかなくなり老眼が進行したように感じることもあります。
目が疲れやすくなっていると言えるでしょう。

これは一時的に毛様体筋が疲弊していることが原因なので、緊張を取る点眼薬を使うと元に戻ると言われています。

しかし、こちらの状態は眼科医の中でも賛否があるものです。
あっても10歳くらいで自然にこの要素は少なくなると考えられています。
近視のタイプ(2)軸性近視
ふたつめは「軸性近視」と呼ばれるもの。

これが、ほとんどの近視と考えて問題ありません。

仮性近視は「毛様体筋が緊張してしまうこと」が原因でしたが、軸性近視の場合はまったく違います。

軸性近視は、成長や近くの見過ぎによって眼軸(眼球の奥行き)が後ろに伸びてしまうことが原因です。

眼球が伸びてしまうと何が起こるかというと、焦点が網膜(フィルム)で結べなくなってしまいます。

その結果、遠くが見えなくなってしまうのです。

仮性近視とは違い、「眼球の大きさが伸びてしまっていること」が原因なので点眼薬などで治すことはできません。

これには、先ほどお話しした「近くを見る時間の増加」と最近の研究で明らかになった「太陽の光を浴びる時間の短さ」が関係すると考えられています。
ビルベリーは「視神経」にアプローチする

では、ビルベリーのサプリを飲むことで、これらの近視状態を回復することはできるのでしょうか?

その答えは、「ビルベリーが目のどの部分に対して作用するか」ということがカギになってきます。

ビルベリーの主な働きとして知られているのは「視神経と網膜を守る」こと。

視神経は、目の奥にある神経のことです。
網膜にうつし出された光の情報を脳に伝える働きがあります。

このときに「ロドプシン」という信号によって情報は脳に伝えられます。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、このロドプシンを合成するのをサポートしてくれると言われており、さらに強い抗酸化作用を持っています。

それによって、視神経を守ってくれるのです。

では、この視神経保護作用によって視力回復はするのでしょうか?
ビルベリーで視力回復はしない!

残念ながら、答えは「ノー」です。

ここで今一度、近視の仕組みを思い出してください。

仮性近視は「毛様体が凝り固まってしまうこと
軸性近視は「眼球の奥行きが伸びてしまうこと

が原因でしたよね。

それに対して、ビルベリーが作用するのは「視神経」「網膜」です。

根本の原因に対して、まったくアプローチしていませんよね?

そのため、ビルベリーを摂ることで視力回復(近視が治る)するとは考えづらいのです。
「ビルベリー目にいい」はウソ?

では、巷でよく言われている「ビルベリーは目に良い」という噂は、ウソなのでしょうか?

上述の通り、ビルベリーで視力回復を期待することはできません。

いくらサプリメントで摂ったとしても、近視が治って遠くが見えるようになることはまずあり得ないでしょう。

しかし、ビルベリーには強い抗酸化作用があり「視神経を守る」という効果があります。
これは、目の健康を保つうえでプラスに働いてくれる可能性があります。

※「ビルベリー」と「ブルーベリー」が同じものと思っている方も少なくないと思いますが、これらは別物となります。ビルベリーの方がアントシアニンの含有量が多く、有効なサプリと考えられている。
ビルベリーは〇〇〇を予防する効果がある?
突然ですが、日本人の失明原因の第1位は何だかご存知ですか?

答えは、「緑内障」

緑内障とは、何らかの原因により視神経がダメージを受け、

視野が欠ける
視界が狭くなる
もやがかかる

といった症状として現れます。

そして最悪の場合、失明に至ってしまうのです。

ビルベリーのアントシアニンは「視神経」に対してアプローチすることができるので、緑内障を予防する効果があると期待されているのです。
その他、眼精疲労などにも効果が望めると考えられています。

そのため、「近視を治す(視力回復)」効果はありませんが、「眼病予防」という点では目にいいというのはウソではないのかもしれませんね。
近視を予防するにはアレがおすすめ

軸性近視になってしまうと、視力回復することは非常に困難です。
基本的に、一度伸びてしまった目の奥行きを元に戻すことはできないからです。

ただし、おおよそ20代半ばくらいで軸性近視の進行はあまりしなくなります。

これ以上目の健康を悪化させないためにも「予防」という点でおすすめの栄養素があります。

それは「アスタキサンチン」です。

アスタキサンチンは、毛様体の疲労を取ってほぐしてくれる効果があるので、毛様体のコリによる「目の疲れ」を予防してくれる可能性があります。

アスタキサンチンは鮭やサーモンなどに含まれる赤い色素なので、食事に積極的に取り入れてみると良いかもしれません。

また、クチナシの実に含まれる「クロセチン」も同じような効果が期待されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は「ビルベリーに視力回復効果はあるかどうか」ということについてお話ししてまいりました。

ビルベリーに視力回復効果はないものの、眼病の予防という点では有効である可能性があります。

今までサプリメント等を服用されていた方も、決してそれが無駄だったわけではありませんので、その点はご安心ください。

ただ、視力回復というと、つい特殊なグッズやサプリメントに頼りがちですが、本当に重要なのは「近くを見すぎない」「遠くを見る機会を増やす」「外で太陽の光を浴びる」というシンプルなことです。

これ以上、目の機能を悪化させないためには、まずはスマホの使用時間を減らしたり生活習慣を変えるなど、目の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。
監修医師プロフィール

医療法人社団 かわな眼科
理事長/院長 川名啓介 氏


[経歴]
1999年筑波大学医学専門学群卒業。
筑波大学附属病院、日製日立総合病院、総合病院土浦協同病院勤務を経て、2006年から筑波大学大学院 人間総合科学研究科講師となる。
2009年千葉県松戸市でかわな眼科を開設。
“快適な眼で、人生に潤いを“を目指し、患者さんにわかりやすい医療を提供することを目指している。

[専門分野]
白内障
緑内障

[保有資格・所属学会]
日本眼科学会認定眼科専門医
医学博士

[クリニック]
公式HPはコチラから