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近視眼


近視の主な原因について

近視眼

近視は、遺伝的な体質と、生活環境などの後天的な要因が複雑に絡み合って起こると考えられ、それぞれの要因について、詳しくご説明します。
【遺伝的要因】
ご両親やご兄弟に近視の方がいらっしゃる場合、お子様も近視になりやすい傾向があります。
これは、目の形や機能に関わる遺伝子要素が遺伝するためと考えられています。ただし、遺伝的な素因があっても、必ず近視になるわけではありません。

【環境的要因】
遺伝的要因に加えて、日々の生活習慣が近視の発症や進行に大きく影響することが分かっています。

・近距離作業の増加
スマートフォン、パソコン、タブレットなどの画面を長時間見たり、読書やゲームなどで近くの物を長時間見続けると、目のピントを合わせる筋肉(毛様体筋)が緊張し、眼球が奥行き方向に伸びやすくなります。特に成長期のお子様や若い方は、この影響を受けやすいとされています。

・屋外活動の不足
近年の研究で、屋外で過ごす時間が短いと近視になりやすいことが示唆されています。日光を浴びることが、目の成長を適切にコントロールする働きがあると考えられています。
現代社会では、屋内での活動が増えているため、近視が増加する傾向にあるとも言われています。

・不適切な照明環境
明るすぎる場所や暗すぎる場所で長時間作業をすることも、目に負担をかけ、視力低下につながる可能性があります。

・視覚的ストレス
長時間にわたる集中した作業は、目の筋肉を疲労させ、視機能に悪影響を与えることがあります。
特に、デジタルデバイスの画面から発せられるブルーライトも、目の疲れの原因の一つと考えられています。

・成長期の眼球の変化
思春期は、体が大きく成長する時期であり、目も例外ではありません。眼球が成長し、奥行きが長くなることで、ピントが網膜の手前で合ってしまうため、近視が進行することがあります。これは、成長に伴う自然な変化の一部ですが、環境的な要因が加わることで、より進行しやすくなることがあります。

【まとめ】
近視は、生まれつきの体質に加えて、日々の生活習慣が大きく影響する病気です。遺伝的に近視になりやすい方も、環境的な要因に注意することで、近視の発症を遅らせたり、進行を緩やかにしたりすることが期待できます。

[お子様の近視予防のために]
・長時間連続して近くの物を見ないように、適度に休憩を挟む
・積極的に屋外で活動する時間を設ける
・ 適切な明るさの照明の下で作業をする
・ デジタルデバイスの使用時間を守るといった対策が重要です。
ご自身の目の状態や、近視予防についてご不明な点やご心配なことがございましたら、遠慮なくご相談ください。

中等度近視について

【中等度近視について】
中等度近視とは、目の屈折度を表す単位であるジオプター(D)で、-3.00Dを超えて-6.00D未満の近視の状態を指します。一般的に、裸眼視力はおおよそ0.06~0.1程度になります。

【近視の度数と分類】
・弱度近視: -3.00D 以下
・中等度近視: -3.00D を超えて -6.00D 未満
・強度近視: -6.00D 以上
近視の度合いによって、裸眼での見え方や、老眼になった後の見え方、近視矯正の方法などが変わってきます。また、近視が強いほど、緑内障や網膜疾患のリスクが高まることが知られています。

【近視の検査と診断】
近視の検査では、目の屈折力(光を曲げる力)、眼軸長(目の奥行きの長さ)、角膜の形状などを詳しく調べ、診断を行います。
また、視力検査を行い、裸眼の視力だけでなく、眼鏡やコンタクトレンズで矯正した後の視力も測定します。

補足:ジオプター(D)は、レンズの度数を表す単位で、マイナスの数値が大きいほど近視が強いことを示します。
・裸眼視力は、何も装用せずに測定した視力です。
・近視の進行を抑えるためには、適切な眼鏡やコンタクトレンズの使用、生活習慣の見直しなどが重要です。
ご自身の目の状態について、ご不明な点やご心配なことがございましたら、遠慮なくご質問ください。
強度近視について

【強度近視について】
強度近視とは、近視の程度が非常に強い状態を指します。通常、眼球の奥行き(眼軸長)が長くなることで、ピントが網膜よりも手前に合ってしまうために起こります。

【ご自身の状態を把握するために】
[ピントが合う距離]
手を遠くからゆっくり近づけて、はっきりと見える距離を確認してみましょう。
もしその距離が11cm以下であれば、強度近視の可能性があります。
[無理に見ようとしない]
焦点を合わせようとして目を細めたりせず、自然な状態で見て、はっきりと見える位置を確認することが大切です。
[強度近視のリスクと注意点]
強度近視は、さらに視力が低下するだけでなく、以下のような合併症のリスクを高める可能性があります。
・網膜剥離: 網膜が眼球の内側から剥がれてしまう病気
・ 近視性牽引黄斑症: 網膜の中心部である黄斑が引っ張られて視力が低下する病気
・ 緑内障: 視神経が損傷して視野が狭くなる病気
これらの合併症を早期に発見し、適切な治療を受けるためには、定期的な眼科受診が非常に重要です。
【ご自身の目を守るために】
・定期的な眼科検診: 医師の指示に従い、必ず定期的に眼科を受診しましょう。
・ 異常を感じたらすぐに受診: 急な視力低下、視野の異常、光が見えるなどの症状が現れた場合は、すぐに眼科を受診してください。
ご自身の目の状態を正しく理解し、適切な対策を講じることで、将来の視力低下や合併症のリスクを減らすことができます。ご心配なことやご不明な点があれば、遠慮なくご相談ください。